民主左翼連合(SLD)が政党として登録



 1999年4月26日、ワルシャワ地裁は民主左翼連合(Sojusz Lewicy Demokratycznej: SLD)の政党としての登録を認可した。これでSLDは選挙連合ではなく、単一の政党として再出発することになる。なお、名称の変更はしない。党首はレシェック・ミレル(Leszek Miller)がそのまま引き継ぐ可能性が大きい。  SLDは1990年に結成され、同年の大統領選ではヴォジミェシュ・チモシェヴィチ(Wlodzimierz Cimoszewicz)を擁立した。SLDの中心母体はポーランド共和国社会民主党(SdRP)で、これに全国労働組合評議会(OPZZ)など32団体が結集している。今回の政党化では、この32団体のうち30団体が参加した。なお、ポーランド社会党(PPS)や勤労者行動(RLP)が新しいSLDに参加しておらず、これらのグループが国会内で別の会派を結成すると、国会内のSLD会派の議員数は下院で168名から153名へ、上院で28名から24名へ減少することになる。

 (旧)SLDは、1997年の総選挙、1998年の地方自治体選挙で最近連敗を喫しており、重構造化していた組織を政党化してすっきりさせることで再起を目指す。もともとSLDは、社会主義時代の支配政党であったポーランド統一労働者党(PZPR)の組織と資産の一部を引き継いでおり、本来組織としての活動は得意とするところである。今後は労働同盟(UP)や自由同盟(UW)左派との協力を模索していくが、しかしこの政党化によって大きく政界地図が塗り替えられるものではないだろう。

 この政党化のきっかけとなったのは、1997年に制定された「ポーランド共和国憲法」である。憲法第100条第1項には、「下院議員および上院議員の候補者を立候補させられるのは、政党および有権者である。」と定められている。この条項にしたがうと、選挙連合である(旧)SLDは政党、有権者グループのいずれの概念にも合致しない。次の国政選挙までに、この条項をクリアーする必要があった。

(1999.05.03 Rzeczpospolita 1999.04.28号参照)



関連サイト・関連文献

政党・政治団体
連帯選挙行動Akcja Wyborcza Solidarnosc: AWS
民主左翼連合Klub Parlamentarny Sojuszu Lewicy Demokratycznej: SLD
自由同盟Unia Wolnosci: UW
独立ポーランド連盟Konfederacja Polski Niepodleglej: KPN (Krakow)
ポーランド農民党Polskie Stronnictwo Ludowe: PSL
ポーランド再生運動Ruch Odbudowy Polski: ROP
現実政策同盟Unia Polityki Realnej: UPR
その他
憲法憲法の全文(ポーランド語)
関連書籍
ポーランド関連書籍 
その他の主要書籍
  • Chrusciak, R.,T. Moldawa, K. A. Wojtaszczyk, E. Zielinski. Polski system polityczny w okresie transformacji. Warszawa: ELIPSA, 1995.
  • Paszkiewicz, K. A. (ed.) Polskie partie polityczne. Charakterystyki, dokumenty. Wroclaw: Hektor, 1996.
  • Antoszewski, A. (ed.) Ewolucja polskiego systemu politycznego po 1989 roku w swietle komparatystycznej teorii polityki. Wroclaw: Wyd. Uniw. Wroclawskiego, 1994.
  • Dudek, A. Pierwsze lata V Rzeczypospolitej. 1989-1995. Krakow: GEO, 1997.
  • 伊東孝之編『東欧政治ハンドブック 議会と政党を中心に』、日本国際問題研究所、1995年。




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