ポーランド外国投資公社(PAIZ)

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安全保障・国防


 ポーランドは1989年の非共産党政権の誕生によって、完全に独立を回復した。1950年代には、ソ連のロコソフスキ・ソ連元帥がポーランド国防相兼ポーランド軍司令官としてポーランド軍を統括した時代もあった。しかしその後、ポーランド政府は国連などの場で積極的に平和外交を展開し、国際的な信頼を獲得してきた。1957年に提唱されたラパツキ・プラン(中欧非核地帯構想)は、こうした政策の一環である。
 1989年以降、スクビシェフスキ外相を中心に、ポーランドの国際的地位の再確立を目指して、積極的な外交が展開された。まず、NATO、EC(現在のEU)への加盟が最大の目標課題とされ、他の中欧諸国と共同歩調をとりながら関係諸国への働きかけが開始された。1991年12月にEC加盟準備段階の協定である連合協定に調印した。これをもって、一般にEC(EU)準加盟と見なされている。1992年12月には中欧自由貿易協定(CEFTA)が調印され、EU正式加盟を目指す中欧諸国の足並みもそろった。1994年1月にNATO首脳会議で欧州安全保障の一環として「平和のためのパートナーシップ」構想が採択され、ポーランドは同年7月に調印した。これにもとづき9月には、ポズナン近郊でNATO軍との合同演習が実施された。
 旧ソ連・中欧の体制転換により、ポーランドに隣接する諸国はすべて新しい国家に生まれ変わっている。東ドイツは統一ドイツとなった。チェコスロヴァキアはチェコとスロヴァキアに分離した。国境を接していたソ連の共和国はリトアニア、ベラルーシ、ウクライナとして独立し、旧ソ連の飛領土はロシアに変わった。ポーランド政府は、これらの新しい諸国との関係確立にも力を入れ、ポーランドの安全保障確立と政治的安定を模索した。ドイツとは、1990年11月のポ独国境を確認する条約によって、すべての国境問題が外交上解決された。また、その他の諸国とも国境問題はなく、善隣友好条約が締結されている。
 1997年7月には、マドリードのNATO首脳会議でポーランド、チェコ、ハンガリーのNATO新規加盟が合意され、ポーランドの国際的地位はさらに安定しつつある。

ポーランド軍

 ポーランド軍は、陸、海、空の3軍から構成さえる。ポーランド軍の正規兵力は23万3千人で、うち8万6千人は職業軍人である。近く、正規兵力は将校を含めて18万人にまで削減される予定である。主要装備は、戦車1721両、装甲車1455台、重砲1581門、戦闘機440機、攻撃ヘリコプター97機、主要艦艇数十隻である。1999年に予定されているNATO加盟に向けて、装備は近代化されるとともに、NATO軍の規格に移行する。
 ポーランドでは、シビリアン・コントロールが確立されている。ポーランド軍の最高指揮権を持つのは大統領である。平和時には、大統領は国防相を通じて軍を指揮する。戦時には、大統領は首相の指名により軍最高司令官を任命する。国家安全評議会は、内外安全保障に関する大統領の諮問機関である。ポーランド参謀本部長は大統領に任命され、文民の国防相の指揮下にある。
 ポーランドには徴兵制度がある。現在、18歳以上の男子の兵役義務は18ヶ月であるが、近く12ヶ月に短縮される予定である。大卒者の兵役義務は6ヶ月である。
ポーランド軍は、国連および欧州安全保障協力会議(CSCE)の平和維持活動の一環として、中東、朝鮮半島、旧ユーゴスラヴィアの平和維持活動に軍隊を派遣している。ポーランド軍は、ポーランドの独立を守り、また欧州および世界の平和と安定に積極的に貢献しており、国民の強い信頼を得ている。


(田口雅弘)

 




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