ポーランドの女性詩人、シンボルスカさんにノーベル文学賞
スウェーデン・アカデミーは10月3日、1996年のノーベル文学賞をポーランドのヴェスワヴァ・シンボルスカ(Wieslawa Szymborska)さんに授与すると発表した。同アカデミーは、「人間の本質が持つ様々な断面に、歴史的、女性的視点からアイロニーを込めて照らし出した詩」であることを授賞理由にあげている。授賞式は12月10日にストックホルムで開かれる。
シンボルスカさんは1923年生まれで、今年で73才。1945ー48年、ヤギェウウォ大学で
ポーランド文学と社会学を学び、1953年から「Zycie Literackie」の編集グループの一員として活躍。代表作は「自問」("Pytania zadawane sobie": 1954)、「塩」("Sol": 1962)、「万一」("Wszelki wypadek": 1972)、「大きな数字」("Wielka liczba": 1976)など。人間の存在と、人間と歴史との関係を良くモチーフに取り入れている。
(1996.10.4)
シンボルスカの詩
The Nobel Prize Internet Archive WISLAWA SZYMBORSKA
シンボルスカ氏ノーベル賞受賞記念切手 1996年
シンボルスカの詩の邦訳およびシンボルスカに関する日本語文献
- つかだみちこ『キュリー夫人の末裔−−ポーランドの女たち』、筑摩書房、1988年。(シンボルスカ「軍隊パレード」他5編の翻訳含む)
- シンボルスカ「笑い」、「ユートピア」、沼野充義訳。関口時正他訳『ポーランド文学の贈りもの』、恒文社、1990年、所載。
- 沼野恭子「ある女性詩人の肖像」。風呂本惇子・楠瀬佳子・池内靖子『女たちの世界文学 ぬりかえられた女性像』、松香堂、1991年、所載。
- エドワルド・モジェイコ、講演「ポーランド現代詩について」、工藤正広訳。工藤正広著『ロシア 詩的言語の未来を読む』、北海道大学図書刊行会、1993年、所載。(シンボルスカ「洞窟」、「書くこことのよろこび」、「終わりと始まり」の工藤正広氏による翻訳を含む)
- シンボルスカ「自己切断」など12編、工藤幸雄訳。『るしおる』第29号(書肆山田、1996年11月刊)所載。
- シンボルスカ「ユートピア」、「奇跡の市」、沼野充義訳。今福龍太・沼野充義・四方田犬彦編『夢のかけら』、岩波書店、1997年、所載。
- 沼野充義編・訳、小特集「ポーランド詩の華 ヴィスワヴァ・シンボルスカ」、『新潮』、1997年3月号。(詩5編、ノーベル賞記念講演、解説を含む)
- 工藤幸雄訳『橋の上の人たち』、書肆山田、1997年。
(沼野充義訳・解説『終わりと始まり』、未知谷、1997年、p.125-126、等参照)
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