留学生の短期滞在許可証の取得手続きについて
観光ビザの更新による滞在延長(3ヶ月毎に国外に出て、観光ビザ=入国スタンプを取得する)は違法なので、万が一の場合を覚悟する必要がある。一カ年を超える滞在の場合は、短期滞在許可証を取得することが望ましい。なお、以下はワルシャワを含むマゾフシェ県の例であるが、短期滞在許可証は各県に申請するもので、県毎に請求書類が異なる場合があるので注意。
1.日本のポーランド大使館で3ヶ月の学生ビザを取得
まずは3ヶ月の学生ビザでポーランドに滞在する。基本的には発行日の翌月から3ヶ月有効なビザを取得できる(例えば7月10日発行なら11月30日まで有
効)。
2.短期滞在許可karta czasowego pobytuの取得
(zezwolenie na zamieszkanie na czas okreslony; karta czasowego pobytu)
基本的に用意すべき書類は以下の4点。
- 必要書類:
- □大学・研究機関等からの在学証明書(Zaswiadczenie)
- □パスポート(paszport / dokument podrozy)
- □居住証明(Zameldowanie)*ワルシャワ生活の第1週・住民登録の項参照
- □顔写真(zdjecja)(4.5×3.5cm)4枚
以下、それぞれ説明する。
- ZASWIADCZENIE=留学先の大学発行の在籍証明書:
滞在期間、所属学部ないしは研究科を明記したもの。奨学金を取得している場合は、その旨、明記してもらう。自費留学の場合には、別途、資金証明書を準備する。在学中に必要な経費が賄える証明として、銀行口座名と送金額、預金額などを明記した書類を申請書に添付する。
- ZAMELDOWANIE=居住証明:
ポーランドで住むところの大家による、居住証明。地元の市役所に行って行う。11ZL必要でしたが、大学の寮が一切の手続きを代行し、費用を負担くれるようである。提出用にコピーを一部用意、オリジナルは確認後返却してくれる。
- ZDJECIA=顔写真4枚:
ビザサイズ(4.5×3.5cm)。若干斜めに顔を向けて左耳が見せること、目の色を確認するためカラーであることという規定があるが、LEGITIMACJA用と指定すれば大丈夫。
- DOKUMENT PODROZY=パスポート:
パスポートの最初のページとビザのページのコピーを各々2枚用意。とりわけビザのページは入国日が確認できるよう濃いめにコピーする必要があるので注意。
- WNIOSEK=カード取得申請書:
ビザ・オフィスでもまた大学の国際交流係、滞在地区の市役所でも入手可能。3部作成する。上述の顔写真をそれぞれ指定箇所に貼り付ける(顔写真の四枚目はカード用ということ)。
注意事項
- ビザが切れる45日前までに、すべての手続きを完了しておかなければならない → 過ぎた場合は、「45日前までに手続きを完了できなかった特別な理由」を文書で提出し、その理由が正当なものである認定を受けなければならない。「特別な理由」とは、緊急な保護を必要とするなどの場合。45日前までに手続きができなかった場合は、ビザが切れる前に一度国外に出て再入国し、その際国境で90日のビザ(入国のスタンプ)を再取得する方法がある。なお、45日前までに手続きを「開始」するのではなく、「完了」しなければならない。ギリギリに申請を開始し、書類の不備などでまごついていると、ビザが切れてしまう恐れがある。2ヶ月前に手続きを始めれば、余裕を持って期限内に手続きを完了できるだろう。
- 収入印紙: WNIOSKは一枚につき5ZL、証明書類については一部につき1.5ZL必要だが、各官僚によって言うことが異なるため、最低限を用意して、後は、指示をされてから追加購入すべき。
- コピー: ビザ・オフィスの隣に専門の業者がいる(一枚30グロシュ)。
- 学割: 申請料300ZL+カード代50ZLのうち、後者については、別途、申請書を提出すれば学割が適用される。カード代が25ZLになる。
- 収入の証明: ポーランドに滞在する者が、充分な滞在費用の裏付けを持っていることの証明を求められることがある。これは、法的根拠に問題のある要求であるが、拒否すれば書類不備でビザを延長してもらえない。具体的には、最悪、日本での所得証明(公認翻訳者によるポーランド語の翻訳をつける)を要求される場合ある。多くの場合は、個人のクレジット・カードの表・裏のコピーを要求される。これを嫌って、ビザ・オフィスではビザの延長をせず、ビザが切れる直前に隣国などに出て、再入国を繰り返す日本人もいる。
- 出入国の繰り返しによる延長: ビザが切れる前に一度国外に出て再入国し、その際国境で90日のビザ(入国のスタンプ)を再取得する方法を繰り返し数年間滞在することに問題があるかどうかは不明である。ワルシャワのビザ・オフィスでは、延長が期限内に間に合わなかった人に、再入国すればよいと指示しているが、公式にその方法の是非を文書でただせば、肯定的な返答が返ってくるかどうかは疑問である。国境の検問所で尋ねたところ、「そういうことは良くない」という返答だったが、検問所で「ビザの延長のため形式的に出国したい」などどわざわざ言わない限り、問題にはされない。国境を越えて近くの店でおみやげでも買い、戻ってくれば問題なく入国のスタンプがもらえる。空港の場合は、出入国の理由を聞かれることはない。なお、入国のスタンプにある日付から90日がつぎの有効期間になるが、「何月何日まで有効」という記載はない。出国する場合は、EU諸国(隣国ではドイツ、チェコ、スロヴァキア、リトアニア)がビザなしなので、日本のパスポートを持ってそのまま国境(空港)に行けば問題なく通過できる。また、EUに加盟した隣国から陸路でポーランドに入る場合、パスポートを見せれば検問所がフリーパスの場合がある。その場合は、「記念にスタンプを押して欲しい」といって、必ず入国の日付が確認できる入国スタンプを押してもらう。
3.ビザ・オフィス
Mazowiecki Urzad Wojewodzki
Wydzial Spraw Obywatelskich,
Oddzial ds. Cudzoziemcow
ul. Dluga 5, Warszawa
受け付け時間
月 10:00-15:00
火 10:00-15:00
水 休み
木 10:00-15:00
金 10:00-15:00
土・日・祭日 休み
コピーや印紙の発行場所が一階、提出・質疑応答の各部屋が2階。朝の受付時間開始時に行き、順番札をもらう。その日の順番が取れなかった場合は、翌日早めに行き、順番を確保する。
4.申請後の流れ
申請書の内容に変更がある場合、申請書が受理された日から数えて30日以内にその旨、届け出る(受理時の担当官)。
- 一週間後:受理の通知書:
ポーランド語以外の言語(英語など、残念ながらまだ日本語はない)でも受け取ることができ、申請の際に、どの言語を希望するか、訊ねられる。基本的には、受理後、一週間程度で郵送されてくる。
- 一ヶ月後:「決定Postanowienie」:
Komendant Glowny Strazy Granicznej (adres: Al.Niepodleglosci 100)より、受理後、一ヶ月程度で届く。この間、申請内容に問題がある場合、電話などで質問されることになる。
- 一ヶ月半後:カード発給許可通知:
受理担当官より、ビザ・オフィス(部屋番号1)に「決定Decyzja」を取りに来るよう、知らせが届く。このDecjzjaを受取するには、申請料+カード代を下記の口座に振り込み、その振込証を持参する必要がある。
申請料300zl:
Urzad Dzielnicy Srodmiescie
Gminy Warszawa-Centrum
BPH S.A.I O/Warszawa
10601028-330000204923
______________
カード代25zl:
Mazowiecki Uzrad Wojewodzki w Warszawie
Wydzial Finansow i Budzetu
NBP O/O Warszawa
36101010100100672231000000
- 2ヶ月後:カード取得:
Decyzjaの交付から2週間程度でカードが支給される。受領の際は、Decyzja、パスポートに加えて、新しいZamerdowanie(+コピー1部)を用意すること。後者は、区役所で、Decyzjaを見せれば、その有効期限で作成してくれる。
以上が、簡単な手続きの流れである。短期滞在許可証が導入された数年前は、数ヶ月待ちが当たり前だったが、事務手続きに慣れた昨今では、比較的淡々と処理が進んでいく。英語学習熱が高まっているポーランドでは、英語を解する官僚も少なからずおり、言葉についての障壁も以前よりは低くなっているといえる。またビザオフィスの待ち列には、企業相手のビザ専門業者が加わっている。問題が生じたときは、彼らに相談すると、親切に助けてくれるだろう。
ビザ申請関連書類
(書類中の個人データ、書類整理番号等は架空のものです。様式が一部変更になっています)
(Y. N. 2002.11.23, 2003.06.09, 2004.12.30修正)

ポーランド人と結婚した人の滞在手続きマニュアル(勝瞬ノ介)

