

(工藤久代 『ポーランド月報』第46/47号、1986年1/2月号より)
工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」
ジューレック(Zurek)
ジューレック(ゆで卵、ソーセージ入り)
全粒小麦粉(ライ麦粉があればその方がよい)
大さじ2、にんにく 1かけ(粗みじんにする)、粒コショウ5〜6粒、月桂樹の葉1枚、赤トウ
ガラシ 1本、マージョラン・バジリコなど香辛料適宜
◆作り方
ジューレックを、私は「ポーランドおみそ汁」だと思っているんです。朝の1杯で1日が始まる、みたいな。おみそ汁より塩分が少ないし、材料費も安くてすむので、このごろのわが家では毎日ジューレックを飲んでいます。にんにくがきいて身体にもいいようです。
材料の欄にも書いたように、ポーランドではライ麦粉で作りますが、全粒小麦粉(精製していない小麦粉。玄米の小麦粉版と思えばよいでしょう)でも立派に代用できました。全粒小麦粉は、自然食品店か、大きな食料品店のケーキ・パン材料コーナーなどにあります。また、発酵させるわけですから、いれものは本当は素焼きのかめが一番です。お手もとにある方はぜひそれをお使いになって下さい。
ジューレックについては、ポーランド暮らしの中で思い出があります。バザールでおばさんがバケツにジューレックのもと(発酵させた汁)をたくさん作って売っているんです。それを買ってきて、家で煮て味つけして飲むわけです。私もはじめはそうやって、いわば他人の作ったものに仕上げだけ家で加えていました。ところが後で友人のポーランド女性に聞いたら、バザールのはパン屋やレストランからタダでもらった食べ残しの黒パンを材料にしたジューレックで、不衛生だし味も落ちるというんですね。それでその人に教えられたとおりに自分で作ったら、その方がずっと美味しくて、なあんだ、今までばかなことをしていたものだ、と思えたものです。でも、バザールで年中売られているということはそれだけ買う人がいるということ。日本で近ごろは自分でおみそを作る家が少ないのと同様、ポーランドでもーこんなに簡単なことなのにージューレックを作る家が減ったということなのでしょう。

(挿し絵: 武井摩利)

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