

早いものでもう年の暮れ。お正目を迎える準備は進んでいますか? 最近の日本は正月
でも開いている店もあり、出来あいの保存食もたくさん売られているしで、あまり家庭で
保存食を作ることもなくなりましたが、ポーランドでは違います。厳しい冬を控え、店が
閉まるクリスマス休暇をにらみながら、10月初めごろから冬ごもりの準備にかかります。
ハムや塩漬け肉の仕込み、サワークラウト(1年前のこの欄で紹介しました)作り、など
など。さて、今月のお料理ですが、本当は前号で「お正月用に」と紹介したかったのです
が休載になってしまったコーンドタン(牛の舌の塩漬け)と、全粒小麦粉を発酵させたス
ープ「ジューレック zurek」です。
(工藤久代 『ポーランド月報』第46/47号、1986年1-2月号より)
工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」
コーンドタン
◆材料
皮つきのタン(牛の舌) 1本、
水 タンの重さと同量(タンが1.5kgなら1500cc)、塩 タンの重さの5%(タンが1.5kgなら75g)、
月桂樹1枚、粒コショウ適宜、好みで赤トウガラシ
◆作り方
このコーンドタン、うす切りして幸子をつけて
前菜風に食べてもよし、カレーやシチューに肉が
わりに入れることもできます。冷蔵庫に入れれば
1週間はもちますし、適当な大きさに切って冷凍
保存ができます。タンは脂肪が少なく、柔らかく、
実味しく、おまけに牛肉よりずっと安いとなれば、
これを利用しない法はありません。ただ、日本で
は丸ごと1本のタンを売っているお店が少ないの
ですね。私は品川の東京新聞裏にある卸売店「カ
ネカ畜産」(電話03−472−1116)へ買いに行きま
す。
ポーランド人はさすが肉食民族、タンだけでな
く内臓料理の種類も豊富です。内臓といえば、最
近来日したポーランド人の友人から聞いた話をひ
とつ。よく新聞などに、肉屋の店先の行列の写真
が出ていますね。でも、今ワルシャワでは食肉配
給券を持っていけばほとんど並ばずに普通の肉は
買えるんだそうです。ではなぜ行列ができるかと
いえば、安くて配給券なしで買える内臓のため。
お金のあまりない人たちが朝早くから並ぷとのこ
とです。

(挿し絵: 武井摩利)

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