

ポーランドでは果物は夏の季節に出回るだけです。そのため、冬に備えて保存する知恵が発達しています。今月は、そんな保存法のひとつ、「コンポート(kompot)」を。果物を砂糖水で煮たもので、生の果物がない冬場に食後のデザートとして出されます。ここでは黄色くなった梅で作りましたが、他の果物でも応用自由です。容量500cc位の密閉できるガラス容器をひとつ用意して下さい。
(工藤久代 『ポーランド月報』第52号、1986年7月号より)
工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」
コンポート(kompot)
◆材料
黄色くなった梅の実 250g、
砂糖 50g、シナモン、クロープ 少々
◆作り方
応用
梅は酸っぱいので250gに対し砂糖50gとしたが、リンゴ、はたんきょう(プラム)、イチゴ、サクランポのように甘い果物の場合は砂糖を30g位にし、レモン汁やレモンの皮で酸味を加える。砂糖の量は、好みや、使った果物の甘さによって加減してかまわない。
煮る時間は大体45分。イチゴのようにすぐ柔かくなるものは、煮くずれないよう短くする。
その他の注意は、
リンゴ・・・洗って薄く皮をむき、4〜8つ割りにし、芯を取って使う。
サクランポ・・・柄を取る。シナモン等は入れない。
プラム・・・シナモン等不要。
イチゴ・・・ヘタは取る。シナモン等は入れない。
西洋梨・・・リンゴと同様。ただし、シナモン等のかわりにバニラエッセンスを少々入れる。
他の果物を使うときは常識と試行錯誤による。
日本にいれば新鮮な果物が1年中手に入ります。そして、やはり生で食べるのがいちばん美味しいものがほとんどです。だからわざわざコンポートにする必要はないのでしょう。でも、ポーランドのような国の生活の知恵も知っておいていただきたいのです。
コンポートを作る容器ですが、ポーランドの家庭では実にたくさんのガラスびんを持っているのが普通です。空きびんは全部とっておいて自家製保存食を入れます。大小、形も様々なびんに、ジャムやらシロップ漬、酢漬などなどが入って、棚にずらっと並んでいるんです。びんも財産なんですね。皆様がお作りになる時も、きちんとフタの
しまるものならマヨネーズや蜂蜜の空きぴんでかまいません。
煮る時はナベの底にアミなどをしくと、びんがカタカタ動きにくくなります。また、1度にいくつもびんを煮る時は、ぴん同士の間に和てぬぐいをまわしておくと、ぷつかり合いません。

(挿し絵: 武井摩利)

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