ポーランド料理


工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」


サワークラウト(Kapusta Kieszona)


 長く厳しいポーランドの冬、生野菜はほとんどとれませんから人々は夏や軟のうちか ら保存野菜作りにせいを出します。野菜の塩漬け、果物のシロップ漬け−−。今回は 塩漬け発酵キャベツをご紹介しましょう。ドイツ語ではザウアークラウト(カタカナ では英語読みでサワークラウトとも書かれます)というごとくドイツ人の食卓にもし ばしば乗る食物で、純粋ポーランド産料理ではないのかもしれませんが、ポーランド 人が非常によく食べるものですから登場させることにしました。ビタミンCがとても 豊富、繊維分もたっぷりです。

材料
キャベツ 5kg(5〜6個)、A(塩 100g、水 5カップ、粒コショウ 5〜10粒、クミンシード 小さじ1、月桂樹の葉 2枚、(好みで)赤トウガラシ 丸のまま1本)

作り方
  1. Aの材料を鍋に入れ、一度煮立たせてからさ ます。キャベツは外側の濃い緑色の葉としんを除 いて5kg用意し、2〜3ミリ巾で長さは5〜20セ ンチ(要するに適当でよい)のせん切りにする。
  2. 漬物用の器に1.のキャベツの半量を入れ、手 でよく押してつめこむ。そこへAの半量を注ぎ、 さらによく押し込む。次いで残りのキャベツを入 れ、Aの残りをかけて押し込む。
  3. その上へ重しをのせる。重しは、日本の漬物 の時よりは軽いものを使う。目安としては、1日 後に水が上がってくるのが適当な重さ。1日たっ ても水が上がらなかったら重しを足す。その状態 で18度位の場所に2〜3日置いて発酵させる。
  4. キャベツが黄色っぼくしんなりし、汁がすっ ぱく(まろやかな酸味に)なったら、発酵が進み すぎないよう重しを足し、8〜10度の場所に移す。 戸外に置くときは、ホコリや虫が入らないよう、 ふたの上からビニールをかぷせてしばる。この状 態で6〜7日日からが食べごろ。重しをしっかり して低温で保存すれば1カ月はもつ。冷蔵庫に入 れるなら、充分に煮沸消毒した広ロビンなどに入 れてきちっとフタをして。

 このサワークラウト、前回ご紹介したビゴスの 材料、と覚えておいでの方もいらっしゃるでしょ うが、このまま食べてもおいしいものです。ソー セージ料理のつけ合わせにはよく合います。汁に もビタミンCが多いので、いっしょに食べてもよ し、汁だけをスープに入れて微妙な酸味づけに利 用することもできます。
 ポーランドでは、キャベツを漬ける頃になると キャベツ刻み器をかついだ刻み屋さん(?)が各 家庭をまわるんです。かんなを巨大にしたような その刻み器の上でキャベツを往復させると、みる まにせん切りキャベツの出来上り。見ていても楽 しい光景でした。似たような刻み器がドイツにも あるのを先日のテレビ番組で紹介していたそうで すね。
 漬ける時の注意ですが、容器が小さすぎると水 が上がってあふれますから、キャベツを全部入れ ても7分目くらいでおさまるような器を使って下 さい。



(挿し絵: 武井摩利)


(工藤久代 『ポーランド月報』第34/35号、1985年1-2月号より)



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