

今回は豚足のガラレッタ、ポーランド語ではジムネ・ノギ(zimne nogi)“冷たい足”というお料理です。といっても豚の足がそのままの形で食卓に出るわけではありません。こまかくきざんでしまいますから、言わない限り豚足と気付く人はいますまい。くさみを消すためにスパイスを入れ、煮こごりで固めた素朴な味です。
◆作り方
(工藤久代 『ポーランド月報』第48号、1986年3月号より)
工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」
豚足のガラレッタ(Zimne nogi)
◆材料
豚足 2本(約7009)、塩 大さじ2、固形スープ 1個、スパイス類 粒コショウ 5粒、にんにく 小1片、マージョラン 小さじ2、赤トウガラシ 丸のまま1本、月桂樹の葉 2枚、にんじん 5cm位
元来が肉食民族のポーランド人は、豚でも牛で
もすみずみまで利用します。今回のガラレッタも
そのひとつと言えるでしょう。ここでは豚の足の
をご紹介しましたが、豚の頭なんかでも作れるん
ですよ。自然のゼラチンを利用した料理で、カロ
リーが少なく、黒パンやソーセージと一緒に朝食
や夕食に食べるとのことです。ポーランドでは午
後2時ごろからとる昼食(オビアド)が正餐で、
夜の食事は軽いのがふつうです。「夜に脂肪や肉
のような高カロリーの食事をとると体に悪い」と
言われているんですね。
でも、今のポーランドでは肝腎の豚の足に滅多
にお目にかかれない。久しぷりでポーランドを訪
れた日本の方が、ガラレッタの味をなつかしんで
ホテルで注文したら、ないと言われたという話も
聞きました。安価なので、国営工場や学校、孤児
院、養老院などの食堂へ優先約に納品されるため
だそうです。それもあってか若い人でこの料理を
作る人も少なく、失われゆくおふくろの味になり
つつあるとか−−−さぴしい限りですね。

(挿し絵: 武井摩利)

「ポーランド料理目次」に戻る。