
留学体験記
COPYRIGHT 1997 by Masahiro Taguchi & Megumi Yagi, Japanese Club in Warsaw

家族とともに留学して
藤井和夫
妻と娘二人をともなってワルシャワに滞在して2カ月がたちました。15年前に2年間ウッジにいたことがあるので留学は二度目になりますが、前回の単身留学と今回とでは、ポーランド自体がすっかり変わってしまったということを除いても、ずいぶん生活の様子が異なりました。そのことを少し書いてみます。
渡航前から気になっていたことは、言葉のできない家族の日常生活と、子供達の学校のことでした。後者に関しては、ワルシャワに滞在する友人のお世話で上の娘の日本人学校への入学を前もって準備することができ、下の娘に関しては渡航後近所の幼稚園に相談にいって入園を許可してもらいました。それぞれに気に入って元気に通っています。小学校で毎日お弁当がいることと、二人とも送り迎えをしなければなりませんので親はちょっと大変ですが、子供は結構学校生活を楽しんでいるようです。
一方前者に関しては、言葉のわからない国で暮らすというのは家族にとって予想以上に大変なことでした。当初は妻も子供達もかなり緊張してストレスをためていたようです。居住条件によって事情は異なると思いますが、わが家の場合まず電化製品・家具等を揃えねばならず、また日常の食品の買い物も相当な量になりますが、来客・電話の応対や学校の送り迎えを含めて、言葉の問題があるのでこちらの時間をとられることになります。家族で暮らすメリットを考えれば、最初の1、2カ月を家族の生活環境を整えるためにすべて費やすぐらいの覚悟が必要だと思いました。また、たとえば単身生活には不必要な自家用車も場合によっては必要になったり、他の滞在邦人との交際が不可欠になる等、家族同伴故に必要な生活条件がありますのでそれを整えたり、娯楽や精神的なものを含めた生活のペースを早く作ることが重要だと思います。研究者の我々には最初からポーランド滞在の動機も意義もありますが、同じものを家族がもつためにはそれなりの時間とコストがかかるというのが今回の印象です。
いずれにせよ、家族同伴で留学したおかげで、一人暮らしでは見えてこないポーランドの別の面が見えてきて非常に勉強になりましたし、また、家族とともに、あるいは家族のために使う時間の重要さに改めて気づかされたような気がします。まだ始まったばかりですが、これも一つの留学の成果かと思っています。
ワルシャワ大学研究留学 (1994.07)
