ポーランド料理


工藤久代さんの「作ってみませんか ポーランド料理」


フウォドニク(Chlodnik)


 今回は冷たいスープ「フウォドニク chlodnik」をご紹介します。先月が熱いスープで今 月が冷たいスープとはおかしいじゃないかとおっしゃるむきもありましょうが、人生なん てそんなもの。このフウォドニク、目に鮮やかな、鮮やかすぎるほどのピンクのスープで、見 た目はちょっとびっくりします(カラー写真でお見せできないのが残念)が、ビーツの甘味 とヨーグルトの酸味のかもし出す味はなかなかのもの、栄費学的にも野菜がたくさんはいって 健康的です。ぜひ一度お試しを。

材料(5〜6人分)
ビーツ 小2個(大きいのなら1個)、 セロリ 1本、セリ、ミツバなど 適宜、レモン汁 4分の1個分くらい、同形スープ 3個、 プレーンヨーグルト 半カップ、いただく前に乗せる具(A) 固ゆで卵2個、ミツバや セリやパセリといった香味野菜、はつか大根、カブ、きゅうりなど生でも食べられる野菜を適宜。

作り方
  1. ビーツを竹グシが通るくらいまでゆで、冷 ます。卵をゆでて固ゆで卵をつくっておく。ビーツ の皮をむき、厚さ2〜3ミリ、1cm角くらいの 見当できぎむ。
  2. きぎんだビーツを水5〜6カップとともになべ に入れて火にかける。セロリの茎やセリ等もき ぎんで入れて煮る。まっ赤な色が出たら、固形ス ープ3個を入れ、塩・こしょうで味をととのえ、 最後にレモン汁を加える。火をとめて、冷ます。
  3. 冷めたスープに、ヨーグルトを入れてまぜる。
  4. 固ゆで卵はタテに4〜8つ割り、(A)の野菜は 薄く小さくきざんでおく。
  5. カップに3のスープを入れ、4の卵や野菜を うかべていただく。


 以前この欄でご紹介したバルシチと同じく、ピ ーツの鮮やかな緋色を生かしたスープです。バルシ チと違ってピーツを実として一緒に食べますし、 ほかにセロリなども入りますから、冷たくてきれ いな野菜スープといえます。セロリのほかにもお 好みでにんじんなどの野菜を入れてかまいません。 私は家の近くに畑を借りてビーツを作っています ので、ビーツの葉柄の部分もきぎんで入れてしま います。最後にうかべるゆで卵や香味野菜の色が ピンクのスープに映えて、とてもきれいです。た だ、はじめての方はあまりのピンク色にたじろが れるかもしれませんね。色具合はヨーグルトの量 の加減で変えられますので、ご家庭でいろいろバ リエーションを工夫なさるのも楽しいでしょう。  作り方の2で、レモン汁を加えるのは、ビーツ から出る赤い色(水溶性のアントシアン系色素) が酸にあうと安定し、鮮かな色になるためです。も しレモンがなければ、酢少々で代用して下さい。  フウォドニクは、ヨーグルトを入れてあるため、 あとで再び火を入れるというわけにゆきません (ヨーグルトの乳たんばくがかたまってしまいま す)。残ったときは、冷蔵庫で保存して下さい。 2〜3日はじゅうぶんもちます。  とりあわせとしては、肉料理によく合います。 肉料理、黒パン、サラダ、フウォドニクの組み合わせ など、休日の朝昼兼用の食事に良いのではな いでしょうか。



(挿し絵: 武井摩利)


(工藤久代 『ポーランド月報』第44号、1985年11月号より)



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