

(エリ子・イズデプスカ: 初出−『dancyu』2001年5月号、p60.)
ビゴス
ポーランド料理は、長い歴史の中で、ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、ロシア、チェコ、ハンガリー、ユダヤ、オリエントなど多くの国の料理を取り入れながらポーランド独自のスタイルをつくってきた。現在のポーランド料理は一九世紀に形づくられたといわれ
ている。その特徴は、さまざまな煮込み料理とスープである。寒く長いポーランドの冬に、体を温め栄養を与えてくれる料理だ。
例えばビゴスは、サワークラウトや細かく切った肉を中心にキノコなどを入れて煮込む代表的ポーランド料理。ミツキエヴィチの『パン・タデウシュ』をはじめ、多くの文学作品にも登場する。昔は軍隊の遠征で、大きな深鍋に入れられたビゴスが持ち運ばれ、また貴族の
狩猟は夕暮れのビゴスで締めくくられたと言われている。ビゴスにはミシリフスキ(猟師風)、リテフスキ(リトアニア風)などいろいろな種類があるが、各家庭にもそれぞれレシピがあり母から娘へと受け継がれている。ビゴスは家族の思い出がいっぱい詰まった料理である。(八木めぐみ「料理 森の恵みと貴族の伝統」、『ポーランドを知るための60章』より)
◆材料
サワークラウト(アメリカ産「LIBBY」がベスト) 2缶約1.5kg、ポルチーニ(イタリア産乾燥キノコ) 約15〜20g、玉ねぎ 6個、牛肉、豚肉、ベーコン、ソーセージなど肉類 合計800g、プルーン 3〜5個、ローリエ 2〜3枚、粒こしょう 約10〜20粒、クローブ 少々、赤ワイン 少々
◆作り方
火にかけたり、おろしたりを繰り返すとおいしくなってゆく。3日目あたりが一番おいしい。

『dancyu』(2001年5月号)で紹介されました
『dancyu』の取材風景(田口邸)

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